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メキシコ・中南米・スペインのeSIM|Airalo/Holafly比較と選び方
メキシコやスペインに行くとき、スマホの通信をどう確保するかは意外と悩むところです。日本のキャリアの海外ローミングは手軽ですが割高になりがちで、Wi-Fiルーターは荷物と充電が増えます。そこで候補になるのが、出発前にネットで買えて、スマホだけで完結する「海外eSIM」です。
結論から言うと、1か国だけ・データを使いすぎない人は容量固定プランも含めて選べるAiralo、地図や動画を気にせず使いたい人や複数国を回る人は無制限プランのHolaflyも比較候補です。長く滞在して現地の電話番号が必要な人は、現地SIMも検討の価値があります。
この記事では、オンラインでスペイン語を教えている私が、メキシコ・中南米・スペイン・欧州周遊のeSIM選びを、各社の公式サイトで確認できた情報(2026年10月時点)をもとに整理します。料金は変わるため、購入前に必ず公式ページで最新の内容を確認してください。
結論:行き先と使い方で選び方は変わる
先に、パターン別の考え方をまとめます。
- メキシコだけ・1〜2週間:Airaloのメキシコ向けプラン(容量固定+通話・SMS付き、または無制限)か、Holaflyの無制限プラン
- 中南米を複数国まわる:AiraloまたはHolaflyの中南米(ラテンアメリカ)地域プラン。対象国に行き先がすべて入っているかを必ず確認
- スペインだけ:AiraloかHolaflyのスペイン向けプラン
- スペイン+周辺国(フランス・ポルトガルなど):ヨーロッパ地域プラン
- 1か月以上滞在する・現地の電話番号が必要:現地SIM(メキシコならTelcelなど)も比較
どちらのサービスにも「無制限」プランがありますが、本当に何の制限もないわけではありません。この点は後半で詳しく説明します。
eSIMとは?物理SIM・Wi-Fiルーターとの違い
eSIM(イーシム)は、スマホ本体に内蔵されたSIMに、通信プランのデータをダウンロードして使う仕組みです。小さなSIMカードを差し替える必要がなく、QRコードの読み取りやアプリの操作だけで設定できます。
旅行で使う場合のメリットは次のとおりです。
- 日本にいるうちに購入・インストールしておける
- 空港でSIMカードを探したり、小さなカードをなくしたりする心配がない
- 日本の電話番号のSIM(またはeSIM)を残したまま、データ通信だけ海外用に切り替えられる
一方で、海外eSIMの多くはデータ通信専用です。たとえばHolaflyのスペイン向けeSIMは、公式ページで「データ専用で通話・SMSは不可(LINEなどのアプリ通話は可)」と案内されています。レストランやツアーの予約で現地の電話番号が必要になる場面がある人は、この点を頭に入れておきましょう。
自分のスマホがeSIMに使えるか確認する方法
eSIMを買う前に、次の2点を確認します。
- スマホがeSIMに対応しているか
- SIMロックがかかっていないか
Airaloの公式ヘルプでは、対応確認の方法として次の手順が案内されています(2026年10月時点)。
- iPhone:設定 →「モバイル通信」に「eSIMを追加」が表示されれば対応
- Samsung(Galaxy):設定 →「SIMマネージャー」に「eSIMを追加」があれば対応
- Google Pixel:設定 →「SIM」に「eSIMをダウンロード」があれば対応
AppleのサポートページではiPhone XS/XS Max/XR以降がeSIM対応とされています。古い機種や一部の格安スマホは非対応のことがあるため、購入前に各社の対応機種一覧でも確認してください。
SIMロックについては、端末がキャリアロックされていると他社のeSIMが使えません。日本で購入したスマホでも、古い端末や分割払い中の端末はロックが残っていることがあるので、契約中のキャリアのマイページなどで確認しておくと安心です。
設定の流れ(出発前・到着後)
細かな画面表示はOSのバージョンや機種によって変わりますが、大まかな流れは共通です。
出発前(日本で、Wi-Fi環境で)
- AiraloまたはHolaflyのアプリ・公式サイトで、行き先と日数のプランを購入する
- 案内に従ってeSIMをインストールする(QRコード読み取り、またはアプリから追加)
- 回線の名前を「海外」「Mexico」などわかりやすく変更しておく
- この時点ではまだ海外eSIMのデータ通信をオンにしない
有効期間がいつから始まるかはプランによって異なります。インストールした時点で日数のカウントが始まるタイプもあるため、各社の説明を購入時に確認してください。
到着後(現地の空港で)
- 設定の「モバイル通信」で、モバイルデータ通信に使う回線を海外eSIMに切り替える
- 海外eSIMの回線で「データローミング」をオンにする
- 日本の回線のデータローミングはオフのままにしておく
海外eSIMは、現地の通信会社の回線を「ローミング」という形で使う仕組みのものが多いため、eSIM側のデータローミングをオンにしないとつながらないことがあります。逆に、日本の回線側のローミングをうっかりオンにすると、日本のキャリアの海外利用料金がかかる可能性があります。ローミングの設定は回線ごとなので、画面上部の回線名を確認しながら操作するのがコツです。
AiraloとHolaflyを比較(2026年10月時点)
ここからは、本記事で取り上げる2社の料金を、各社の公式サイト(日本語ページ・日本円表示)で確認した内容で比較します。いずれも2026年10月21日時点の表示で、為替やキャンペーンで変わることがあります。
無制限プランの料金比較
| 行き先 | 日数 | Airalo(無制限) | Holafly(無制限) |
|---|---|---|---|
| メキシコ | 3日/7日/15日/30日 | ¥1,750/¥3,850/¥7,050/¥10,100 | ¥1,890/¥3,990/¥7,290/¥10,790 |
| スペイン | 3日/7日/15日/30日 | ¥1,800/¥3,850/¥7,050/¥10,300 | ¥1,990/¥4,090/¥7,390/¥10,790 |
| ヨーロッパ周遊 | 3日/7日/15日/30日 | ¥1,900/¥4,400/¥8,000/¥11,600 | ¥1,990/¥4,490/¥8,390/¥12,390 |
| 中南米周遊 | 3日/7日/15日/30日 | ¥3,200/¥6,400/¥9,800/¥15,800 | ¥3,390/¥6,590/¥10,190/¥16,290 |
対象国の数は、Airaloのヨーロッパ地域プランが「41の国・地域」、中南米地域プランが「17の国・地域」と表示されていました。Holaflyはヨーロッパが33か国(スペインを含む)、中南米向けが18か国(メキシコ、グアテマラ、ペルー、コロンビア、チリ、アルゼンチン、ブラジルなど)です。Airaloの中南米プランは、私が確認した範囲では公式ページ上で国名の一覧を確認できなかったため、購入画面で行き先が対象に入っているか必ず確認してください。
容量固定プラン(Airaloのメキシコ向けの例)
Airaloのメキシコ向けには、無制限のほかに「データ・通話・SMS」がセットになった容量固定プランがありました(2026年10月時点)。
| 日数 | データ/通話/SMS | 料金 |
|---|---|---|
| 7日 | 3GB/30分/30件 | ¥2,050 |
| 7日 | 5GB/50分/50件 | ¥2,800 |
| 15日 | 10GB/100分/100件 | ¥4,000 |
| 30日 | 10GB/100分/100件 | ¥4,250 |
| 30日 | 50GB/500分/500件 | ¥8,800 |
SNSと地図、メッセージが中心なら、1週間で数GBに収まる人も多いはずです。データ量に自信がない人は無制限、節約したい人は容量固定、という選び方ができます。なお、スペインやヨーロッパ向けの容量固定プランについては、確認時のページ表示では料金一覧を確認できなかったため、本記事では掲載していません(Airaloのスペイン向けページには、ヨーロッパ地域プランが「¥850〜」と最低価格の表示がありました)。
仕組みの違い
| 項目 | Airalo | Holafly |
|---|---|---|
| プランの種類 | 容量固定と無制限の両方(行き先により異なる) | データ無制限が中心 |
| 無制限の速度制限 | 標準では1日3GBを超えるとその日は1Mbpsに減速(パッケージにより基準が異なる場合あり) | 通信事業者のフェアユースにより、最大1日程度の速度制限がかかる場合があると案内 |
| テザリング | 個人利用の範囲で可(台数の制限なしと記載) | 1日1GBまで同行者と共有可(例:7日プランで合計7GB)。ただし一部のeSIMのみ対応と記載 |
| 通話・SMS | メキシコには通話・SMS付きプランあり | データ専用(アプリ通話は可) |
| その他 | 残量10%で自動更新の設定、トップアップ(追加購入)が可能 | 「Always On」として30日ごとに1GBのバックアップデータ付き |
向いている人/向いていない人
Airaloが向いている人
- 使うデータ量がだいたい読める人(容量固定で費用を抑えたい)
- メキシコで通話・SMS付きのプランを使いたい人
- テザリングでPCもつなぎたい人(ただし1日3GBの基準に注意)
Airaloが向いていない人
- 動画や大きなファイルを毎日たくさん使い、速度が落ちると困る人
- 中南米の周遊で、対象国の確認を自分でするのが面倒な人
Holaflyが向いている人
- データ量を気にせず、地図・SNS・翻訳アプリを使いたい人
- 中南米やヨーロッパを周遊し、対象国一覧を見て選びたい人
Holaflyが向いていない人
- 同行者に大量にテザリングしたい人(共有は1日1GBまで)
- 少ないデータ量で安く済ませたい人
Airaloで行き先のeSIMを見る/Holaflyの対象国と料金を見る
「データ無制限」の本当の意味と注意点
「無制限」と書いてあると、どれだけ使っても同じ速度で使えると思いがちですが、実際にはそうではありません。
Airaloは、公式の「無制限データプランのフェアユースポリシー」で、標準では1日3GBを超えるとその日の残りは1Mbpsに減速すると定めています。1日の区切りは、eSIMを有効化した時刻から24時間ごとです。1Mbpsはメッセージや地図、簡単な検索なら使える速度ですが、動画視聴や大きなダウンロードには厳しい速度です。さらに、混雑時には通信事業者側で別途速度が落ちることがあるとも書かれています。
Holaflyは、各国のページで「通信事業者のフェアユースポリシーにより、最大1日程度の一時的な速度制限がかかる場合があり、翌日には回復する」と案内しています。また、テザリング(スマホをWi-Fiルーター代わりにすること)は1日1GBまでの共有と説明されています。
つまり、どちらの「無制限」も、普通の旅行の使い方なら困りにくい一方、PC作業や動画のアップロードを大量にする用途には向かないと考えておくのが安全です。仕事でPCを長時間つなぐ人は、宿泊先のWi-Fiとの併用を前提にしましょう。
そのほかの注意点もまとめておきます。
- エリアの差:Holaflyのメキシコ向けページでは、ホルボックス島の一部など、つながりにくい地域が明記されていました。山間部や離島に行く人は事前に確認を
- 5G:対応エリアでは5Gが使えると案内しているプランもありますが、地方では4Gが中心になることがあります
- 電話番号が必要な場面:データ専用eSIMでは、SMS認証が必要なアプリの登録などができない場合があります。日本の回線を残しておくと安心です
行き先別のプラン選び
メキシコ
メキシコだけに行くなら、国別プランで十分です。Airalo・Holaflyとも、公式ページでは主要な通信網としてMovistarなどが表示されていました(Holaflyはテルセル(Telcel)も併記)。都市部の観光が中心ならどちらでも大きな差は出にくく、データ量の使い方と予算で選べばよいでしょう。
カンクンやリビエラ・マヤから島に渡る予定がある人は、前述のとおり一部エリアでつながりにくいとの案内があるので注意してください。
中南米周遊
メキシコ→グアテマラ→ペルーのように複数国を回るなら、地域プランが便利です。ただし地域プランは、国によって対象外だったり、接続する通信会社が限られていたりすることがあります。Holaflyの中南米向けは対象18か国が公式ページに一覧で出ていました。Airaloの中南米プランは購入画面で対象国を確認しましょう。キューバは、確認したHolaflyの一覧には含まれていませんでした。
周遊の途中で1か国だけ長く滞在する場合は、「長く滞在する国は国別プラン、それ以外は地域プラン」と分けるのも一つの方法です。
スペイン
スペインだけなら国別プランで問題ありません。Holaflyのスペイン向けページではOrange、Movistar、Vodafone、Yoigoといった通信会社が、Airaloのスペイン向けページでは主要な通信網としてOrangeが表示されていました。マドリードやバルセロナ、セビーリャなど都市部中心の旅行なら、料金と使い方で選んで大丈夫です。
サグラダ・ファミリアやアルハンブラ宮殿のチケットはスマホで提示することが多いので、通信が安定していると安心です。チケットの取り方はサグラダ・ファミリアとアルハンブラ宮殿のチケット予約ガイドにまとめています。
欧州周遊
スペインからポルトガルやフランス、イタリアへ足を延ばすなら、ヨーロッパ地域プランが向いています。Airaloは41の国・地域、Holaflyは33か国と、対象国の数が異なります。スイスやイギリス、トルコなどEU外の国を含むかどうかはプランによって違うため、行き先が入っているかを確認してください。
現地SIMを買うという選択肢
eSIMだけが正解ではありません。1か月以上滞在する人や、現地の電話番号が必要な人は、現地の通信会社のSIM(またはeSIM)を買う方法もあります。この選択肢にアフィリエイトはありませんが、公平に紹介します。
メキシコでは、テルセル(Telcel)が代表的な通信会社で、プリペイド(チャージ式)のプランが「Amigo」という名前で提供されています。料金表は公式サイトで最新のものを確認してください(本記事の確認時点では公式サイトの料金ページを取得できなかったため、金額は掲載していません)。また、メキシコでは2026年から携帯回線を本人確認書類と結びつける登録制度が始まったと現地メディアで報じられており、外国人はパスポートなどで登録すると伝えられています。購入時に店頭で必要な手続きを確認しましょう。
スペインでは、Movistar、Orange、Vodafoneなどのプリペイドプランがあり、購入時にはパスポートの提示が求められます。
現地SIMのメリットは、現地の電話番号が持てることと、長期滞在では割安になりやすいことです。デメリットは、到着後に店舗を探す手間がかかることと、手続きをスペイン語で進める場面があることです。
店頭で使えるフレーズも紹介しておきます。メキシコではSIMカードのことを「chip(チップ)」と呼ぶことが多いので、覚えておくと話が早いです。
- Quiero un chip prepago, por favor.(プリペイドのSIMをください。)
- ¿Tienen eSIM?(eSIMはありますか?)
- ¿Cuántos gigas incluye?(何ギガ付いていますか?)
- ¿Cuál es la vigencia?(有効期間はどれくらいですか?)
- ¿Me lo puede activar, por favor?(有効化してもらえますか?)
チャージは、メキシコでは「recarga(レカルガ)」と言います。中南米でも使える旅行フレーズは旅行スペイン語フレーズ集にまとめています(スペインと中南米で違う単語も解説)。
まとめ
メキシコ・中南米・スペインのeSIM選びは、次の順番で考えると迷いにくくなります。
- 自分のスマホがeSIM対応で、SIMロックがないか確認する
- 行き先が1か国か、複数国かを決める(複数国なら対象国一覧を確認)
- データ量が読めるなら容量固定、気にせず使いたいなら無制限
- 「無制限」にも速度制限やテザリングの上限があることを理解しておく
- 長期滞在や電話番号が必要なら、現地SIMも比較する
料金は2026年10月時点の公式サイトの表示です。購入前に、行き先・日数・対象国・テザリングの条件を公式ページで確認してから選んでください。まずは行き先の料金を見て、自分の旅程に合う日数のプランを探してみましょう。
主な出典(いずれも2026年10月21日確認)