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DELE A2対策|試験構成・合格基準と直前1か月の勉強法

公開 /執筆 マリアナ(スペイン語・日本語バイリンガル講師)

「DELE A2を受けたいけれど、何から対策すればいいのか分からない」「問題集を買ったものの、形式が古くないか不安」。初めてDELEを受ける人からよく聞く悩みです。

DELE(Diplomas de Español como Lengua Extranjera)は、スペインのセルバンテス文化センター(Instituto Cervantes)が実施するスペイン語の検定試験で、A1〜C2の6段階があります。A2は、日常のよくある場面で、簡単なやり取りができるレベルです。

この記事では、DELE A2の試験構成と合格基準、技能別の対策、教材の選び方、直前1か月の学習計画を順番に解説します。書いているのは、日本語話者にスペイン語を、スペイン語話者に日本語を教えている現役のオンラインスペイン語講師です。

結論:A2は「形式に慣れる」と「過去形を固める」で合格に近づく

先に結論をまとめます。

  • まず試験の形式を知る。 A2は4パート構成で、各パートの時間配分と問題の型が決まっています。対策書の模試を1回、時間を計って解くところから始めましょう。
  • 文法は「過去形」を最優先で固める。 作文・会話の課題では、過去の出来事を話す・書く場面がよく出ます。点過去と線過去の使い分けが、A2の山場です。
  • 作文と会話は、人に見てもらう。 読解・聴解は自分で答え合わせができますが、作文と会話は自己採点が難しいパートです。講師の添削や模擬面接を使う価値が高いところです。
  • 教材は「現行形式に対応した版」を選ぶ。 DELE A2は2020年に形式が改訂されています。古い版の問題集は構成が違うので注意してください。

DELE A2の試験構成(4パート)

DELE A2は、次の4つのパート(スペイン語で prueba)で構成されています。現在の形式は、2020年2月の試験から導入されたものです。

パート課題数(tarea)問題数試験時間配点
読解(Comprensión de lectura)425問60分25点
聴解(Comprensión auditiva)425問40分25点
作文(Expresión e interacción escritas)2—45分25点
会話(Expresión e interacción orales)3—12分(別に準備時間12分)25点

読解・聴解・作文は同じ日に続けて行い、会話試験は筆記試験とは別の日(前後の日程)に行われることがあります。会場からの案内で日時を確認しておきましょう。

各パートの中身は、おおよそ次のとおりです。

  • 読解:短いメールやお知らせ、広告、案内文などを読んで、選択式で答えます。日常生活で目にする「短くて実用的な文章」が中心です。
  • 聴解:短い会話やアナウンス、メッセージなどを聞いて、選択式で答えます。
  • 作文:1つ目は、メールや手紙などに返事を書く「やり取り(interacción)」の課題。2つ目は、指示に沿って自分のことや出来事を書く「表現(expresión)」の課題です。語数の指定は問題用紙に書かれています。
  • 会話:①身近なテーマについて1人で話す(2〜3分程度)、②写真を描写する(2〜3分程度)、③写真と関連する場面設定で試験官とロールプレイをする(3〜4分程度)、の3つです。試験の前に12分間の準備時間があります。

試験の仕様は改訂されることがあるため、受験前にセルバンテス文化センターの公式サイトで、最新の受験者ガイドとモデル試験(Modelo de examen)を必ず確認してください。

合格基準と結果

DELE A2は100点満点で、4つのパートは2つのグループに分けて採点されます。

グループ含まれるパート満点合格に必要な点
グループ1読解+作文50点30点以上
グループ2聴解+会話50点30点以上

両方のグループで30点以上をとると「APTO(合格)」、どちらかが30点に届かないと「NO APTO(不合格)」です。

ここで大事なのは、得意なパートで苦手なパートを補えるのは、同じグループの中だけということです。たとえば、読解が得意でも、聴解と会話が両方苦手だとグループ2で30点に届きません。「会話が苦手だから捨てる」という作戦は取りにくいので、4パートとも最低限の対策をしておきましょう。

2026年の日程・受験料・申し込み

DELEの試験日程、申込期間、受験料は、年度や受験会場によって異なります。日本国内での受験を考えている人は、セルバンテス文化センター東京など、受験予定の会場の公式サイトで最新の情報を確認してください。国内の試験日・会場・受験料の一覧はDELEの日程・受験料・難易度のまとめにまとめています。

なお、すべての試験日にすべてのレベルが実施されるわけではありません。A2を受けられる日、申込締切、会話試験の日程(筆記と別の日になることがある)を、早めに確認しておくのがおすすめです。申込締切は試験日のかなり前に設定されることが多いので、「受けたい試験日」から逆算して、締切の1か月前には受験を決めておくと安心です。

技能別のDELE A2対策

読解:設問を先に読み、「答えの根拠」に線を引く

読解は60分で4課題・25問です。1問にかけられる時間は平均2分ほどしかありません。

  • 設問を先に読む:何を探せばいいかを知ってから本文を読むと、時間を短縮できます
  • 答えの根拠に線を引く:「なんとなく」で選ばず、本文のどこに書いてあるかを確認する練習をします
  • 言い換えに慣れる:設問と本文で同じ単語が使われるとは限りません。たとえば本文で「No se permite fumar.(喫煙は禁止です)」とあれば、選択肢では「Está prohibido fumar.(喫煙は禁止されています)」のように言い換えられていることがあります

聴解:数字・曜日・時刻を確実に聞き取る

聴解では、数字、曜日、時刻、場所がよく問われます。ここを落とすと点数が伸びません。

  • 数字の聞き取り(特に15〜100、値段、電話番号)を毎日少しずつ練習する
  • 音声は2回流れるので、1回目で答えの候補を絞り、2回目で確認する
  • 対策書の音声を、スクリプト(読み上げ原稿)を見ずに聞く→見て確認する→もう一度聞く、の3段階で使う

作文:「型」を作ってから中身を入れる

作文は、メールや手紙の書き出しと締めの型を先に覚えておくと、本番で書き始めるまでの時間が短くなります。

  • Querida Ana:(親愛なるアナへ)
  • ¿Qué tal? Te escribo para contarte mi viaje.(元気?旅行のことを伝えたくて書いています。)
  • Un abrazo,(じゃあね/ハグを込めて)

そのうえで、A2で求められる文法を意識して書きます。特に過去の出来事を書く課題は、点過去(完了した出来事)と線過去(背景・習慣)の使い分けを見せる場面です。

  • Ayer fui al cine con mi hermana.(昨日、妹と映画に行きました。)※点過去
  • Cuando era niño, jugaba al fútbol todos los días.(子どものころ、毎日サッカーをしていました。)※線過去

書いた作文は、必ず誰かに添削してもらいましょう。自分では気づけない活用や性数一致(名詞と形容詞の男性・女性、単数・複数をそろえること)の間違いが、点数に直結します。

会話:準備時間12分の使い方を決めておく

会話試験は、準備時間の使い方で差がつきます。12分の準備で、話す順番と使う表現をメモにまとめる練習をしておきましょう。

  • テーマについて話す課題は、「導入→具体例2つ→まとめ」の型で話す
  • 写真の描写は、「どこ・誰・何をしている・どんな様子か」の順で話す
  • 言葉に詰まったときのつなぎの表現を持っておく

つなぎに使える表現の例です。

  • En la foto hay dos personas en un restaurante.(写真には、レストランにいる2人が写っています。)
  • Creo que son amigos.(2人は友だちだと思います。)
  • No estoy seguro, pero creo que…(確かではありませんが、〜だと思います。)※女性は segura
  • ¿Puede repetir, por favor?(もう一度言っていただけますか?)

会話は1人で練習しにくいパートなので、オンラインレッスンで試験形式の模擬面接をしてもらうのが効率的です。講師に頼むときは、「DELE A2の会話試験の練習をしたい」と最初に伝えましょう。講師の選び方はitalkiのスペイン語講師の選び方で解説しています。

DELE A2のおすすめ教材と選び方

対策書は「2020年以降の形式に対応」を必ず確認

DELE A2は2020年に形式が改訂され、読解と聴解の課題数が変わるなどの変更がありました。古い版の問題集は、課題の数や会話試験の構成が今の試験と違います。購入前に次の点を確認してください。

  • 出版年が2020年以降か、商品説明に「2020年の改訂に対応」などの記載があるか
  • 読解・聴解がそれぞれ4課題の構成になっているか
  • 中古品や海外の古い在庫は、旧形式の版が混ざっていることがあるので特に注意

目的別のおすすめ対策書

スペイン語の対策書は、解説もスペイン語で書かれています。A2の受験者には少し難しく感じるかもしれませんが、指示文(instrucciones)を読む練習そのものが本番の対策になります。分からない部分は、日本語の文法書で補いましょう。文法書の選び方はスペイン語の参考書おすすめにまとめています。

試験直前1か月の学習計画

本番までちょうど1か月の人向けの計画です。1日1〜2時間を目安にしています。

時期やること
1週目対策書の模試を1回分、本番どおりの時間で解く。パートごとの点数を出して、弱点を把握する
2週目弱点パートを集中して練習。並行して単語帳で毎日語彙を確認し、聴解は数字・時刻の聞き取りを毎日
3週目作文の型と会話の準備メモの型を作る。作文を3〜4本書いて添削を受け、会話は模擬面接を1〜2回
4週目模試をもう2回、本番どおりに解く。間違えた問題と添削された表現だけを見直す。前日は新しいことをせず、早めに休む

この計画のポイントは、1週目に「今の点数」を出すことです。最初に全体の点数が分かれば、残りの3週間を苦手なグループの対策に集中できます。両方のグループで30点以上が条件なので、まずは苦手なグループを30点に乗せることを優先しましょう。

A2に合格したあとは、B1が次の目標になります。B1・B2の勉強法はDELE B1・B2の勉強法で解説しています。基礎から学び直したい人はスペイン語の独学ロードマップもどうぞ。

まとめ:まずは対策書の模試を1回、時間どおりに解こう

DELE A2は、4パートの形式に慣れること、過去形を中心に文法を固めること、作文と会話を人に見てもらうことが合格への近道です。合格には、読解+作文、聴解+会話の2つのグループで、それぞれ30点以上が必要です。

最初の一歩として、現行形式に対応した対策書を1冊選び、模試を1回分、本番と同じ時間で解いてみてください。今の自分の点数が分かれば、残りの期間で何をすべきかがはっきりします。試験日程と受験料は、必ずセルバンテス文化センター東京など受験予定の会場の公式サイトで最新の情報を確認しましょう。

この記事を書いた人:マリアナ

スペイン語・日本語バイリンガル講師

ペルー出身、東京在住26年。日本語話者にスペイン語を、スペイン語話者に日本語を教えています。大学在学中には、ペルーへ留学する学生にスペイン語を指導しました。「教える側」から見た、伸びる人の共通点と遠回りしない学び方を発信しています。

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